立正あんこく論 (安国論) ひらがな漢字交互文1

◎立正あんこく論 ひらがな漢字交互文1
(ごしょ17ページ冒頭から9行目)

立正あんこく論.
りっしょうあんこくろん.

ぶんおう がんねん しちがつ.
文応 元年 7月.

にちれんだいしょうにん 39さい おんさく.
日蓮大聖人 39歳 御作.

あたう ほうじょう ときよりしょ かまくらに おいて.
与 北条 時頼書 於 鎌倉.

17ページ冒頭

りょきゃく きたりて なげいて いわく.
旅客 来りて 嘆いて 曰く.

きんねんより きんじつに いたるまで.
近年より 近日に 至るまで.

てんぺんちよう ききんえきれい あまねく てんかに みち.
天変地夭 飢饉疫癘 遍く 天下に 満ち.

ひろく ちじょうに はびこる.
広く 地上に 迸る.

ぎゅうば ちまたに たおれ がいこつ みちに みてり.
牛馬 巷に 斃れ 骸骨 路に 充てり.

しを まねくの ともがら すでに たいはんに こえ.
死を 招くの 輩 既に 大半に 超え.

かなしまざるの やから あえて いちにんも なし.
悲まざるの 族 敢て 一人も 無し.

しかるあいだ あるいは りけんそくぜの もんを もっぱらにして さいど きょうしゅの なを となえ.
然る間 或は 利剣即是の 文を 専にして 西土 教主の 名を 唱え.

あるいは しゅうびょうしつじょの がんを たもちて とうほうにょらいの きょうを ずし.
或は 衆病悉除の 願を 持ちて 東方如来の 経を 誦し.

あるいは びょうそくしょうめつ ふろうふしの ことばを あおいで ほっけしんじつの みょうもんを あがめ.
或は 病即消滅 不老不死の 詞を 仰いで 法華真実の 妙文を 崇め.

あるいは しちなんそくめつ しちふくそくしょうの くを しんじて ひゃくざひゃっこうの ぎを ととのえ.
或は 七難即滅 七福即生の 句を 信じて 百座百講の 儀を 調え.

あるは ひみつしんごんの きょうに よって ごびょうの みずを そそぎ.
有るは 秘密真言の 教 に因て 五瓶の 水を 灑ぎ.

あるは ざぜんにゅうじょうの ぎを まっとうして くうかんの つきを すまし.
有るは 坐禅入定の 儀を 全して 空観の 月を 澄し.

もしくは しちきじんの なを しょして せんもんに おし.
若くは 七鬼神の 号を 書して 千門に 押し.

もしくは ごだいりきの かたを ずして ばんこに かけ.
若くは 五大力の 形を 図して 万戸に 懸け.

もしくは てんじんちぎを はいして しかくしかいの さいしを くわだて.
若くは 天神地祇を 拝して 四角四堺の 祭祀を 企て.

もしくは ばんみんひゃくせいを あわれんで こくしゅ こくさいの とくせいを おこなう.
若くは 万民百姓を 哀んで 国主 国宰の 徳政を 行う.

しかりと いえども ただ かんたんを くだくのみにして.
然りと 雖も 唯 肝胆を 摧く のみにして.

いよいよ きえきに せめられ.
弥 飢疫に 逼られ.

こつきゃく めに あふれ しにん まなこに みてり.
乞客 目に 溢れ 死人 眼に 満てり.

ふせる しかばねを ものみと なし.
臥せる 屍を 観と 為し.

ならべる かばねを はしと なす.
並べる 尸を 橋と 作す.

おもんみれば それ じりへきを あわせ ごい たまを つらぬ.
観れば 夫れ 二離璧を 合せ 五緯 珠を 連ぬ.

さんぽうも よに いまし ひゃくおう いまだ きわまらざるに.
三宝も 世に 在し 百王 未だ 窮まらざるに.

このよ はやく おとろえ その ほう なんぞ すたれたる.
此の世 早く 衰え 其の法 何ぞ 廃れたる.

これ いかなる わざわいに より これ いかなる あやまりに よるや.
是れ 何なる 禍に 依り 是れ 何なる 誤に 由るや.

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○立正あんこく論 ひらがな文 1へ

□立正あんこく論 語句解説 1へ

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by hiraganagosho | 2012-11-11 20:42 | 立正あんこく論